進撃の巨人の面白さについて

進撃の巨人めっちゃおもしろい。
特に後半。ガビとか出てきてから最新刊に至るまで最高におもしろい状態が持続している。
この面白さはどこからきてるのか、思い当たった要素がいくつかあったから書いておく。
 
まず敵も味方もめちゃくちゃ感情移入できるってのが1つ。
みんなそれぞれ辛い境遇に置かれている。そもそも辛い思いをしているキャラクターには感情移入しやすいし、「この境遇だったら自分もこのキャラクターと同じように考えるかも」と思えるキャラクターばかりだし、それぞれが全力で生きている。
 
次に、敵も味方も一枚岩ではないから、頻繁に裏切りが起きる。仲間だと思っていたキャラが実は的だった、みたいなことも起こるし、敵の魅力的なキャラと利害が一致して協力する、みたいな胸熱な展開も生まれる。
 
あとすごいと思ったのが16巻くらい?からの展開。急に何の前置きもなしに、知らない国(途中で敵が住んでる世界の話ってことが分かる)の、数年後の話になる。ここは理解できない部分が多すぎて、「???」ってなる。
で、いきなりちょっと老けた主人公が出てきて、今までの話と繋がる。
そのあと、空白の期間に起こったことと、なぜ主人公(とその仲間)がその国にくることになったか、みたいな話が展開される。(ここからの話めちゃくちゃおもしろい)
空白の期間に起こったことの話で、今まで謎だった部分が一気に全部繋がって、快感の嵐。しかも敵キャラの生活の切実さが描かれたことで、敵との戦いが全く違った見え方になる。
物語序盤で派手でおもしろい話を展開した後に、理解が難しい(けど後々の面白さの源泉になる)パートを持ってきて、最後に爆発させるって構成は最初から考えていたんだろうな。
 
  • キャラクターに感情移入させるために、主人公にも敵にも味方にも辛い思いをさせまくる
  • 最後に一番おもしろい部分を持ってくる
  • クライマックスの面白さのために必要な(かつ退屈になりがちな)種まきは、読者を十分に惹きつけた後に行う
  • 謎が解けるのは快感
  • 裏切った魅力的な敵キャラとの協力は胸熱
  • 仲間だと思ってたキャラに裏切られるのも衝撃が大きい
 
今のぼくに考えられるのはこれくらい。